Jack : そう…彼女はね、僕の服が好きって言ってくれたし、声も好きって言ってくれたし…指先も好きって…ちゃんと磨いてお手入れしてたからね…ああ死んだ。ムリ。
Joel : えーーっと、で、僕は…
Jack : はい、キミが絶賛される番ね。お待たせしました。
Joel : ええ…絶賛来ませんでしたけどね…
シェリル!なんで?!そんなに僕のこと嫌い?!
Joel : でもね、キミが幸せならそれで良いですよ。
Jack : そお?
Joel : なんでかって彼女はね、この人が言って欲しいこと全部言ってくれたんですよ。
もうめっちゃ喜んでるの見て分かったw
Jack : それでですね、僕らの演った最初の曲は、YouTubeにアップした "Despacite" と "Bailando" のマッシュアップだったんだよね。
Jack : 途中のラップはジョエルが書いて。 Joel : まあもちろんYouTubeにアップしたのとは違うラップだったけど。 Jack : そう、ジャッジズハウスとかシェリル関係のラップだったからね。 Joel : ホント、傑作だったんすよ? Jack : いやもう本当に上手くいったし、ジャッジたちも終始笑顔だし、コメントも良かった。
知っての通りスパニッシュソングは、スペイン語圏でない国も巻き込んで世界中のチャートで巨大な地位を占めてきてるよね。
Jack : サイモンは「素晴らしい選曲だね」って言ってくれたし、シェリルも本当に楽しんでくれてた。
だから僕らもすごく嬉しかったんだよ。
Jack : これに関して別に心配してたわけじゃないしまあ良かったんだけど、だけど自分たちは『デスパシート』の方が断然良いって分かってたんだよ。
それに…あれ?どんなコメントだったか思い出せないわ…。だけどポジティブなコメントじゃなかったことは覚えてる。 Joel : テレビで放送されたリアクションは、ほぼ2曲目の方なんだけど。
サイモンの頭の中には、僕らをどうするかっていう決断があった感じにみえたね。
Joel : でもね、分かったんだよ。これが、僕らがXファクターから得たことなんだって。 Joel : 僕らはね、自分たちが本当に業界のニッチ市場的な存在なのか、自分たちはどんなアーティストであるのか、いまいち確信が持てなくて、いろいろ奔走してやれること全部やってみたわけよ。そこに集中してたの。
だけど、この曲の時にはっきりと、彼は事実を突きつけてきたんだよね。
Joel : 「ただのエンターテイメントアクトになろうとしないで、レコーディングアクトになろうとすべき」って感じにね。
Jack : うん。今君が言ったことの大事な点はね、このショーに出ることにした時にちょっと考えてたことなんだけどね。
彼らが僕らを、まあいわば育ててくれるだろうし、それに業界には自分たちが進めそうな方向がいくつかあるから大丈夫だろうという感じだったんだよね。
実際は、彼らが欲しかったのは、最初から”自分たちの方向性”っていうのがちゃんとある人たちだったんだと思う。
Jack : その点で、Rak-Suが1stオーディションで演ったことは、完全にRak-Suのなんたるかを象徴してたし、彼らはこのコンペティションを通じて、最初に演ったことをどんどん成長させてどんどん良くなっていったんだよ。
Jack : 彼らの1stオーディションはすごく良かったし、そのジャンルで貫くことができてた。
それに対して僕らは、意外だと思われるような曲を演ったんじゃないかなと思う。
Jack : オンラインでたくさんコメントが入ってたけど、「は?なんか最初のオーディションで見たJack & Joel の感じと違うし」「なんでステージ上を動き回ってんの?」「なんでインディーポップみたいなことやっちゃってんの?」って言われてたんだよね。
Jack : まあ、興味深いなと思ったんですよ。だってね、全部僕らが今までやってきたことだったから。自分たちは別物だとか思ってなかったんだよね。”Bang Bang”は全然違う種類のアーティストの曲だとは思ってたけど、そんなふうに思う程度で。今思えばコメントの内容もそれはそうだなと思う。 Joel : うん。その通りだし、まあこれが僕らがXファクターから学んだ一番重要なことだろね。
Joel : でもやっぱりね、何がイヤかって、僕らは本当に”デスパシート”と”バイランド”のが気に入ってたんですよ。 Jack : あれが放送されてみんなにちゃんと判断してもらいたかった。
Joel : …あぁ…。そう!祈ってたんだよ。
だけど"Bad news"って告げられて、脱落するって分かったとき、サイモンのコメントが正当化されなきゃいけないだろうし、彼らはやるんだろうなって思った。
Joel : だってサイモンは僕らのパフォーマンスを両方見て、僕らの演ったことを全部見たんだよ。そのうえで、あの夜にコメントしたことはまともな内容だったし、脱落につながるようなものはなくて… Jack : あ、でもね、サイモンはなんで僕らが通過できなかったか説明するときのコメントで、1つだけネガティブなこと言ったんだよ。
視聴者はキミらのこと好きになるだろうとかなんとかかんとか言って、それから「選曲だけが良くなかったね」って言ったんだよ。
Jack : その瞬間にね、分かった。まず「脱落したんだな」ってこと。それから「キメた方の曲は放送されないな」ってことがね。
だって”デスパシート”の時に、彼はハッキリ「素晴らしい選曲だ」って言ったんだから。
それで選曲を問題にするとかあり得ないし。
その時に、僕らはちょっと腹立ててたんですよ。
Jack : もちろん通過できなかったことはまあいいの。通過した3組のアクトは素晴らしかったし、今年のこのカテゴリーは強すぎたんだし。妬んだりとかそういうことじゃなくてね。
僕らのベストパフォーマンスを放送してくれないっていうのは、公正なチャンスを与えてくれなかったってことでしょ。そこがいやなんだよ。
Joel : うん。あの時点でこのコンペティションは終わったと思ってたんだよね。まあその後で僕たちはワイルドカードで戻れることが分かったんだけど。
でもあれは、できる限りのベストなやり方で自分たちを描いて欲しかった…って心から思ったラストだったな。で、僕らにとっては"デスパシート”こそがベストな曲だったんだよ。 Joel : でも、ちょっと先の未来に飛んでみると、僕らの演った曲がテレビに映らなかった理由かも?と思えることがあるにはあるよね。
Joel : ほれ。ビバ・ラティーノWeek。たぶんこれはすでに計画されてて、ホリーとレイエルが”デスパシート”と”バイランド”を演ったよね。
Joel : この2曲は明らかにラテンのホットソングだから、この2曲を温存しときたかったのかも…とは思う。 Joel : ま、そんなわけで、ちょっと残念なジャッジズハウスでの裏側でした。 Jack : そう、それで、僕らは通過しなかったわけで…あ~え~っと帰りの飛行機の中でちょっと飲んだくれて…(笑)
Joel : いやまあなんて旅でしょうね(笑)
Jack : で、ワイルドカードのチャンスがあるってことはありがたかったんだけど、落ち着かなくって。「おぉう…またさらに2週間待機しなくちゃいけないのかよ」という感じで。
Jack : だってブートキャンプが7月でしょ?で、ジャッジズハウスが10月よ。
やっと活動することができて、もうこれ以上止まってるわけにはいかないわけよ。
通過できないならできないで次に移るし、出来たら出来たで素晴らしいし。
でもワイルドカードのことがあるから、また2週間立ち止まって待機しなきゃならなかったんだよね。しかも口外禁止状態で。
Jack : そしてその連絡が来たときのことですよ。ここ。このソファに座ってたんだよね。
で、これたくさんの人が「連絡が入ったときのリアクションをビデオに撮影してたなんて、通過するの知ってたんじゃないの?やらせじゃないの?」って疑問に思ってたみたいなんですよね。
Jack : あれはね、プロデューサーから頼まれてたんです。
ワイルドカードの可能性のあるレモネードと新ガールバンドもね「その日に全員集まって発表の瞬間を撮影しておいて下さいね」って頼まれてたの。
Jack : ワイルドカードの投票が終わるのが10時で、11時に結果を連絡するって言われてたんだよね。
だからあれは、正真正銘、僕とジョエルの本物のリアクションです。
Jack : 僕がこんなふうに座って、1つの電話でこうやってプロデューサーからの結果聞いてたんだけど、通過したっていうのはホントにもうどうすれば!ムリ!って感じでしたね。
そんなわけで通過したんですが、その1時間後にはタクシーに乗ってXファクター寮に向かったんです。 Joel : もうドタバタですよ。結果聞いて大慌てで家に荷造りしに帰って、とりあえず全部バッグに詰め込んで、でも忘れものだらけで。
プールあるなんて知らないから水着とか持ってきてないし、まあとにかく何でもかんでも詰め込んでタクシーに乗って、なんだかんだでいきなり寮に住むことになったのが…あれは月曜日?
Jack : そう。月曜。 Joel : 月曜日ですよ。僕らはそれまでは何も知らなかったんです。もちろんワイルドカードの可能性があるから曲のアイデア考えたりとかの準備はしていたけど、でもまあ本気ではやれないよね。
僕らはほぼ期待してなかったというか、もういつでも次に向けて動き出せるようにいろいろ準備してたの。
でもその月曜日からは全てが一気に動き出した感じ。
ワイルドカード以外のコンテスタンツは1週間前から寮に住んでたから1週間分の時間があったんですよ。
Jack : そう。ほら、歌う前のビデオ撮影とかもいろいろやらなくちゃいけないじゃない。僕らは3日から4日で全部やらなくちゃいけなかったんだよね。
Joel : こんなにめちゃくちゃ働いたこと今までないんじゃない? Jack : ああ…そうだよ。なんかすごい疲れたわあの時。 Joel : 大学なんて比になりませんな(笑)
Jack : そりゃそうだ。でもひたすら突き進むだけってのは素晴らしいことですよ。
そんなわけで、僕らはライブショーへ行けることになりました。
その辺りの特ダネは次のエピソードでお話ししますが…次はスペシャルゲストとともにお送りします。今年Xファクターに出場してた僕らの親友ですよ。 Joel : さあ…誰でしょう??コメント欄で予想してみてね(笑)
(Jack & Joel Tシャツの宣伝とファンレターのお礼と紹介は省略します)
Joel : みんなのサポート、本当に素晴らしいです。
もう一度お礼を言わせてね。
じゃあ、次のエピソードまで。 Jack Joel : Jack & Joelでした!